OBOGインタビュー 〜伊藤健一郎さん
東京都町田市にある玉川学園では、独自の取り組みである“自由研究”のテーマのひとつ「企業研究」で、2010年から『起業シミュレーションワーク』を実施しています。
2010年にメンバーが立ち上げた会社“freecious”は、毎年後輩に引き継がれ今年で6年目を迎えます。
今回お話をしていただいたのは、freecious社設立時に1年生メンバーとして参加し、2013年度に社長として会社運営に携わった伊藤健一郎さんです。伊藤さんは現在明治学院大学4年生に在籍しています。
「会社をつくるために理念やヴィジョンを最初に考えたのですが、会社を運営していく上で、何度もその理念に立ち返りました。たとえば、スウェットをつくり、校内で販売する企画を考えているとき、“高くて質がいいか、安くて質がわるいか”という議論がありました。安いのが学生にウケるという意見が多く、その意見に決まりそうになりました。しかし、理念のひとつ“目指すはワンランク上のライフスタイル!”にみんなで立ち返りました。そのとき、もう一度意見を再考し、高くてもいいものを販売しようという意見にまとまったんです」
“原点に戻る”ことの大切さに、『起業シミュレーションワーク』の取り組みの中で気づいたという伊藤さん。
その経験は日常生活にも活かされ、当時の野球部での活動や、今の就職活動でも役に立ったそうです。
「もともと教員になるつもりでした。もしfreeciousで会社の経験をしていなかったら、その道に進み、進路は全く違うものになっていたと思います。ですが、授業で社長をやって困っているときに、先生やサポートコンサルタントの人に『こういうときは、こうするといいよ』『こういう事例もあるよ』といったアドバイスや知識を教えていただいて、助けてもらう経験をしました。その時から、コンサルタントとして働く仕事に憧れるようになり、大学の進路は経済や経営を学ぶ道に進みました」
その後、就職活動を経て国内コンサルティングファームに内定もらい、伊藤さんは来年から念願のコンサルタントになります。
「freeciousでのみんなとの活動で多くの学びを得ると同時に、自分が将来やりたいことも見つけました」
昔を懐かしく思い出しながら、いきいきと夢を語ってくれました。
伊藤さん、ありがとうございました。